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2016年07月15日 13:46

喧嘩がありました。 当番ノートより

当番ノート 2016年7月14日木曜日

年中同士の喧嘩がありました。

粘土質の土で、きれいな泥団子を作った年中ATくん、 誰かにぶつけてみたくて、年少Aくんへ投げたら命中。

Tシャツと顔が、どろんこ。。
Aくんは,嫌そうな顔をしつつも、黙っている。

それを見ていた年中Nくん、何をするんだー!という顔をしながら、じりじりと年中ATくんに詰め寄り、
手に持っていた泥団子を、投げつけた。

ぶつけられたATくんは、地面に突っ伏して泣き続ける。
でも、Nは気持ちがおさまらない様子で、泣いているATくんの服に、さらに泥をぬりこむ。
ATは泣くばかりで動かない。

体験に来てくれている親子が、当番の私と、ATくんを見比べながら、
心配そうな顔で一部始終を見守っている様子が伝わってきた。

森のようちえんでは、普段から、どちらか一方が、喧嘩する気じゃなくなったら、ケンカは終了と、
子どもたちに話している。
突っ伏して泣いている子に泥を塗るのは,どう見ても一方的にやっているようにしか見えなかった。

私の頭はフル回転。

止めるべきか、そっと見守るべきか、場の空気を変える声かけをすべきか。。



もともと、年中男子二人は普段から絡むことの多い対等な仲間。
きっと何か展開があるだろうと思い、少し離れたところから見守ることにした。

少しするとNは、泣くAくんから離れていき、年少Aと二人で、手に何やら大事そうに持って、
意気揚々と戻ってきた。

そして 『はい! バッタ入りどろだんご!』 と、生きたバッタを埋めた〔らしい〕どろだんごを、
泣いている年中Aくんに差し出した。

ひゃぁ、、すごいプレゼント、、、と大人はギョッとしたけど、どうやらこれが、
仲直りの合図だった様子。

その後は、大人の目には何も変わらないまま、なんの会話もなく
すっと、いつもの遊びに戻りました。

あ、これでいいんだね。
その後も、ひきずることなく、いつもどおり。


帰りの会で、もう一度、聞いてみようと思い、
今日愉しかったことなど、一人一人の発言を聞いていく中で、みんなに質問しました。
、、、
『トンボ捕まえた人~』
ほぼ全員 『はーい!』

当番『喧嘩した人~』 
N&年少A 『はーい!』

N 『あれ? ATくん、したじゃーん!
AT『そうだっけ?』
N『わすれちゃったの?』
AT『わすれてたー!ハハハ笑』
N『なんじゃそりゃー!みんな大笑い』

当番『ATくん、もういいの?言いたいことある?』
AT『うん、もういい!』

カラリと言い放って、おしまい。

気分すっきりな空気の帰りの会で、
こどもたちの素敵な世界を見せてもらいました。


大人は自分の常識で判断したくなるし、目に見える形での謝罪を求めがちだけれど、
子どもはこころで感じて、いつも前を向いて生きている。

その瞬間、身体は動いていなくても、表情にあらわれてなくても、頭はフル回転。

発見する感動や、心の葛藤は、すべて子ども自身のもの。
たとえ母であっても、子どもの気持ちを想像して勝手に代弁すべきじゃない。

子供たちの仲直りなんて、あれ?それでいいの?って思うことばっかり。
それでいいんだよね。

大人の都合は、大人の都合。
子どもの世界はもっともっと広いんだなぁ。
すごいなぁ! 

今日もこどもたちから、いっぱいの感動をいただきしました。
あ~やっぱり森のようちえんはいい♪

  
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Posted by 森のようちえん「てんとうむし」 │コメント(0)