お問合せはtentoumushi344@gmail.comまで

2018年08月04日 00:03

命をいただく 〜子鹿を解体する〜



〜てんとうむし夏キャンプ2018〜

さあ、運動会をやろうかというその時に、地元の男性Hさんが、ひょっこり顔を出した。

どうやら子鹿を仕留めてきたらしい。

Hさんは、有害鳥獣駆除をお仕事にされている方。
若干32才。

役場から、年間何頭駆除するようにというお達しがあり、
それに基づいて狩りをされるのだそう。



早速毛皮を剥ぎ、慣れた手つきで解体していく。
その様子を神妙な面持ちで眺める 子どもたち。

解体されていく小鹿を眺めながら、
森の影から我が子を見ていたであろう母鹿のことが、脳裏に浮かんだが、
この場面で、その言葉を発することはできなかった。


一般的に、生食は、寄生虫のリスクがあると言われるが、
新鮮な子鹿は、生食できると聞き、初めての食感に舌鼓を打つ大人たち。


翌日にKちゃんが作ってくれたのは、『鹿肉パイ』
シカ肉は脂肪が少なく、思ったより獣の臭みもなく、
柔らかな食感。子どもたちにも大人気でした。

。。。。。

肉と言えば、パックに入っている姿しか知らない私たち。
Hさんたちは、自然環境と田畑を守るために、こうして狩りをしてくださる。

子どもたちが聞いた。
『ねぇ、狩りをするって楽しい?』

「、、、もし、、、楽しいって思う人がいたら、その人は狂ってると思うな。。」

Hさんの静かな返答に、子どもたちは口をつぐんだ。


人生は短いから、すべてのことを自分で体験するわけにはいかない。

だから、それを生業にしている人と、たくさん出会っていきたい。


そして、本物から何かを感じ取っていく。



【人はいつも、誰かの命をいただいて、生きている】










  
  • LINEで送る


Posted by 森のようちえん「てんとうむし」 │コメント(0)